r_u_x_n_a’s diary

議論、趣味、その他

1日で得意になる漢文の解き方の話〜②句型脳筋トレーニング編だよ

文型5割、句型4割、残りの1割やる気の漢文解説だよ。

今回は句型を解説していくよ。

 

・句型をおぼえるの面倒くさい〜。

・句型意味わかんない〜。

 

と言う人は現実を見ましょう。

 

句型は暗記!!!!

 

句型ができなかったら漢文は読めません。諦めてください。

でも少しくらい分かりやすくは解説してみますので、ここはトレーニングだと思って頑張ってください。

 

 

0)句型の全体像

 前回の最後に全体像をまとめてましたのでコピペ。

 

(1)再読文字

(2)使役形

(3)受身形

(4)否定形

(5)疑問・反語形

(6)比較形

(7)限定形・累加形

(8)抑揚形

(9)その他

(10)接続語

 

今回扱うのは(1)〜(3)の再読文字〜受身形までを一気に解説していくよ!

詳しい解説は先生に聞くのが一番だからね……??? そこんとこヨロシク。

 

 

1)再読文字(未、将、且、当、応、須、宜、猶、盍) 〜2回も読ませるハッピーセット!〜

 

 再読文字というのは2回読む特殊な句型です。だいたい9個でカバーできるから安心してください。

 ※書き下し文では2回目の読みは仮名書きにするルールも忘れずに。

 

 ①未 [ 未ダ〜(セ)ず] (not〜yet) まだ〜しない

 

《②、③は「まさに〜」》

 ②将 [将ニ〜(セ)ントす] (will going to〜) いまにも〜しようとする(〜しそうだ)

  且 [且ニ〜(セ)ントす] (will going to〜) 〜するつもりだ

 

《③、④、⑤は「〜べし」》

 ③当 [当ニ〜(ス)べし] (should)当然〜すべきだ 〈適当・勧誘〉

  応 [応ニ〜(ス)べし] (should)きっと〜するにちがいない 〈推量〉

 

 ④須 [須ラク〜(ス)べし] (need)〜しなければならない(〜する必要がある)

 

 ⑤宜 [宜シク〜(ス)べし] (better)〜するのがよい

 

 ⑥猶 [猶ホ〜(スル)ガごとし] (just like)ちょうど〜のようだ

 ※名詞+「の」ごとし  ※連体形+「が」ごとし

 

 ⑦盍 [盍ゾ〜(セ)ざる」 (why not)どうして〜しないのか(〜してはどうか)

 =「何不〜」…マニアックな話ですが「盍(カフ)」=「何不(カフ)」の仮借文字(音を借りる文字)なのです。。。

 

句型が出てきたら○で囲ってわかりやすくしておくといいですよ。

 

 

2)使役形(使、令、命、遣) 〜兼語式のSはドSのS〜

 

使役形は「AにVさせる」という意味です。

用法は大きく4つのパターン! ①助動詞、②本動詞、③文脈、④仮定法です。

 

 ①助動詞[S使AV] AにVさせる

 ②本動詞[S命AV] Aに命令してVさせる(遣:Aを派遣してVさせる)

  命、遣 →「これ自体が動詞になるよ」ってこと

 ③文脈 [__V(セ)シム] 〜させる

 ④仮定法[S使(メバ)AV] もしAがVしたら〜

 

◎兼語式をマスターすれば使役形は怖くない!

 使役形の文型は「SVO(V)O」の文型をとります。これは使役の目的語であるAが後ろのVOのSを兼ねています。

 例えば、2019年早稲田大学教育学部(四)三行目「公命従者去之」は書き下すと「公は従者に命じて之を去らしむ」となります。

 この文章は「公(S)命じて(V)従者に(O=S)去らしむ(V)之を(O)」と分解できます。

 「公命従者/従者去之」の2つの文章を「従者」を軸に合体させた文章が元の文章になるわけです。

 このように一つの語が2つの文法的役割を兼ねている文を兼語式といいます。

 あまり難しく考えずに「SVO(=S)VO」と覚えてしまいましょう!!

 

 

3)受身形(見、被、為、所) 〜らんらんるー〜

 受身形は「〜される」という意味。主に「ら・らる」が付く。でもないのもあるから注意しなきゃいけない。

 基本的には3パターン。①助動詞、②前置詞、③文脈です。

 

 ①助動詞(見、被、為、所)[〜(セ)らる]※目的語なし

 

  《為A所V》

  →読み方はいろいろあるけど白文書き下しで絶対に「Aの為(ため)にVせらる」だけは絶対に使っちゃダメです。

  →この場合は「AにVせらる」と書きましょう。

 

 ②前置詞(於)[V於A:AにVされる]※目的語なし

 

  《①と②の複合形》[見V於A:AにVされる]

 

 ③文脈[__(セ)らる]※目的語なし

 

 ※受身の助動詞は四段活用のときは「る」、それ以外の活用のときは「らる」だよ!

 

 

 句型といっても覚えるだけだから難しくないよ。うんうん。大事なのは実践あるのみだからね。

 否定形以降は実践編で解きながら解説していこうと思うよ。

 

 

 ということで最後に実践編に向けての準備を3つするよ。

 

 

4)文章を読むときのルール① SVOCPMは必ず書こう!

 

 文型の理解ができれば漢文は飛躍的に読めるようになるよ。面倒くさがらずに全部の文字に品詞を書いていこう!

 Mってなあに?って思った人がいるかもしれませんが修飾語のことです。

 例えば、「私は日本にいますと」いう文章は「我有於日本」ですが、

 品詞分解すると「我(S)/有(P)/於日本(M)」となります。

 基本的な文型は「我有(SP)」ですが、それを修飾する語が修飾語(M)にあたります。

 

5)文章を読むときのルール② 意味が分からない漢字は熟語連想ゲーム

 

 漢字の意味が分からないことって多いんじゃないかなって思います。

 出題者のイジワルかもしれませんが(?)意味もなく注釈をつけていないわけではないと思います。

 意味のわからない漢字に直面したときの対策は2つあります。

 

 ①:文脈から推測する

  これは英文読解でも王道のパターンです。でも大変ですよね。すごく大事な能力です。

 

 ②:熟語連想ゲーム

  これは熟語の成り立ちに着目して意味を推測する方法です。

  例えば、「色」という漢字にはどんな意味があると思いますか??

  もしかしたら「色」は重要語句なので意味を知っている人もいるかもしれませんが、

  「顔色」という言葉がありますよね。色には「(顔の)表情」という意味があります。

  文脈からでも分かるかもしれませんが、そういえばこういう熟語があるぞ!って分かれば

  文脈だけに頼らずに意味を推測することができます。こういう想像力も漢文には必要です。

 

 

6)文章を読むときのルール③ 重要語句や基本句型は○で印をつけていこう!

 

  視覚的に漢文を捉えることは大事なことです。特に書き下しや現代語訳、白文読解においては句型や重要語句はその指針になります。

  この語は否定かな?疑問かな?反語かな?という感じで○をどんどんつけていこう!

  練習も本番もこの作業をすると絶対にミスしなくなります。

 

 

 何回も言っていますが、漢文は実践あるのみです。最終的には機械的に処理していくことができるくらいまで訓練できれば完成です。

 センター試験の漢文での目標は7〜8分で満点です。二次試験の目標は白文書き下し文and現代語訳ができるレベル。

 基本動作がしっかりとできていれば無理な目標ではありません。時間も書きられた中での漢文学習ですから効率よく学習していきましょう!

 

 次回はとうとう実践編に映っていきたいと思います。みんなもがんばってね!!